専門書買取情報局が選ぶビジネス書名著ランキング

専門書買取情報局が選ぶビジネス書名著ランキング

ビジネス書は、ビジネスに携わる人にとって、進むべき道を示唆してくれる重要なものです。そのため、ビジネス書は自分に合ったものを読む必要があります。また、ビジネス書はビジネスとは関係ない人にとっても、人生の指針となることがあります。良いビジネス書に巡り合うことは、ビジネスチャンスを開く鍵となるとともに、人生をも大きく開いてくれる可能性があります。しかし、ビジネス書は数多く出版されているため、どれを読んだらいいのかわらないという人も多いでしょう。そこで、とっておきのビジネス書をご紹介します。
 

専門書買取情報局が選ぶビジネス書名著ランキング

①人を動かす:D・カーネギー(創元社)

人を動かす:D・カーネギー(創元社)

ビジネス書に興味のある人で、この本を知らない人はいないでしょう。この本は、ビジネス書の定番というだけでなく、自己啓発書としても広く読まれています。この本が多くの人に人気があるのは、書かれている内容に普遍的な価値があるからでしょう。

どんなに時代が変わっても、ビジネスで成功するためのノウハウの基本は変わりません。この本には、そんなビジネスの基本がしっかりと解き明かされています。優秀なビジネス書は、職種に関係なく多くの人に読まれています。

つまり、ビジネスの基本はどの職種でも同じなので、真に優れたビジネス書はあらゆる職種に通じるということです。取り扱う商品やサービスが違っても、人間が商品やサービスを売り、それを買うのもまた同じ人間です。この本には、「ビジネスは人間社会の中で行われる」という当たり前のことが書かれています。

これは、あまりにも当たり前すぎて、多くの人が忘れていることでもあります。「人を動かす」というタイトルから、威圧的なイメージを持つ人もいるようですが、ここに書かれているのは、「人とはどうあるべきか」という根本的な生き方なのです。だから、ビジネス書としてだけでなく、自己啓発本としても読まれているのでしょう。

人としての生き方の根本がわからないで、ビジネスがわかるはずがありません。この本には、人としてあるべき姿と成功の法則が書かれています。成功とは、ビジネスの成功だけではありません。人としての生き方にも、成功と失敗があるのです。
 

②私はどうして販売外交に成功したのか:フランク・ベトガー(ダイヤモンド社)

人を動かす:D・カーネギー(創元社)

この本は、「人を動かす」の著者D・カーネギーが絶賛した本として知られており、1964年の初版以来、今日まで読み継がれている名著です。著者は、試合中に腕を骨折して、現役を引退した元大リーガーです。その後ビジネスの世界に転身し、トップセールスマンとして頭角をあらわしました。

フランク・ベドガーは、ビジネスで成功するには、目標設定が重要だと説いています。何でも目標設定は重要ですから、一見当たり前に聞こえるのですが、彼の言う目標設定はちょっと違います。「一度に一つだけ実行する」これが彼のいう目標設定術なのです。一度に一項目、一週間取り組むという、ユニークな目標設定術をこの本は提唱しています。

しかし、

「一度に多くのことをこなすのがデキる人」

多くの人がこう思っているのではないでしょうか。しかし、「すべてを漫然とやるのではなく、できることを一つだけ一週間続けるのが成功のコツ」とこの本は教えています。ちょっと理解しにくい点がありますが、失意のどん底から這い上がった、フランク・ベトガーの言葉ですから説得力があります。
 

③道をひらく:松下幸之助(PHP研究所)

人を動かす:D・カーネギー(創元社)

著者は、日本人なら誰もが知っている、日本を代表する大実業家です。「経営の神様」という異名をもつ著者。パナソニック(旧松下電器)の創業者松下幸之助には、まさにこの異名がピッタリでしょう。この本には、ビジネスの指針だけでなく、人の生き方も示唆してくれる名言が詰まっています。

自身の経営理念をすべての人にわかるように、優しく解き明かした本著は、ぜひ本棚に置いておきたい一冊です。ビジネス初心者だけでなく、ビジネスに慣れた人も繰り返し読むべき本です。本書は昭和43年に出版されて以来、500万部以上売り上げたロングセラーです。

著者が自身の体験をもとに綴った随想録で、多くの人の共感を呼んだこの本には、時代を超越した生きる知恵が綴られています。失敗して落ち込んだ人、経営に行き詰った人に、現状を打開するヒントを与えてくれる名著です。経営の神様と呼ばれた著者の言葉だけに、説得力のある言葉が読む人の心を打ちます。
 

④選択の科学:シーナ・アイエンガー(文藝春秋)

人を動かす:D・カーネギー(創元社)

著者はコロンビア大学の教授で、20年の歳月をかけて、たどり着いたビジネス理論をまとめたのがこの本です。幼児期に目の疾患により視力が低下した著者は、高校の頃に全盲になりました。しかし、そんなハンディをはねのけ、ビジネスの中でも「選択」に関する研究に打ち込んだ著者は、有名な「ジャムの法則」を提唱しました。

選択肢は、多ければ多いほどよいというのが一般的な考え方です。しかし、選択肢が多すぎると、人は何も判断できなくなるというのが、著者が導き出した結論でした。スーパーで24種類のジャム売り場と、6種類のジャム売り場の売り上げを比べたところ、6種類しかない売り場が、24種類のジャム売り場の10倍も売り上げていたのです。

今では、ジャムの法則は販売戦略を考える上で、欠かせない基本的な理論として捉えられています。「なぜ自分の選択に失望することが多いのか」「他人に選択を委ねたほうがよい場合は」など、この本にはビジネスや生きていく上で必要な「選択」の場面について、明確なアドバイスをしてくれます。
 

⑤生き方 − 人間として一番大事な事:稲森和夫(サンマーク出版)

人を動かす:D・カーネギー(創元社)

著者は、日本が誇る世界的大企業のKDDIと京セラを創業し、日本航空再建にも貢献した日本経済界が誇る大実業家です。特に、経営が行き詰った日本航空再建は、著者がいなければ成し得なかったといわれています。著者の辣腕ぶりは、いまや日本経済界のみならず、世界に響き渡っていると言っていいでしょう。

本のタイトルからも推察できますが、この本はビジネス書である前に人間の生き方を説いています。それもそのはずで、著者は臨済宗妙心寺派円福寺で得度し、仏教の僧籍を得ているのです。著者の経営手法は「アメーバ経営」と呼ばれる独特なもので、長年の経営体験で培ったノウハウと、仏教の教えを融合した経営哲学を惜しむことなく伝授しています。

この本で語られているのは、究極のビジネス理論ですが、それと同時に、人間として真っ当に生きることの大切さも説いています。刊行以来130万部以上を売り上げた本書は、一流アスリートらが座右の銘とするほど優れた本です。これは、本書がビジネスに限らず、あらゆる立場の人にとって役に立つ本であることの証でしょう。経営のカリスマが書きあげた、経営哲学と究極の人生論が詰まった本書は、ぜひ手元に置いておきたい一冊です。
 

まとめ

ビジネス書は言うまでもなく、ビジネスで成功するためのノウハウが書かれた書物です。しかし、優れたビジネス書を読んでみると、どれもビジネスだけでなく、人の生き方まで示唆してくれていることがわかります。つまり、ビジネスの成功はその人の生き方と密接なつながりがあり、それぞれ別個にあるものではないということです。

人生が成功しない人にビジネスの成功はありません。だから、本当に価値のあるビジネス書に、人の生き方が書かれているのはある意味当然のことなのでしょう。奥深い知恵の詰まったビジネス書は、そのまま人生の道しるべともなる大切な指南書なので、ぜひとも手元に置いておきたいものです。優れたビジネス書は、それを読み実践する人の人生を豊かにしてくれます。