国際経済学とは経済学に属する学術分野の1つで、主に国家間の経済活動の分析を取り扱い対象としています。
国際経済学は、ミクロ分野とマクロ分野に大別されており、ミクロ分野としては「貿易論」、マクロ分野としては、「国際金融論」、「国際マクロ経済学」などとして分別されています。
貿易論は主に、リカードやヘクシャー=オリーンによる伝統的貿易理論による国際分業の利益,貿易均衡,貿易政策などを基礎としています。
工業品貿易の拡大を解明する「新貿易理論」,直接投資・技術取引の拡大,多国籍企業の活動,生産工程の海外委託と国際分業の拡大,企業と国際貿易の関係に着目した「新々貿易理論」などグローバル化に伴い、貿易論は進化し続けています。
国際金融は、外国為替・国際金融市場、為替レート、国際収支、開放経済下での金融・財政政策などを取り扱い対象としています。
国際マクロ経済学は、主に為替レートと国際収支の決定に関する問題を取り扱います。
IS-LM分析を開放体系で論じたマンデル=フレミング・モデルを基本的形態としており、国際マクロ経済学の研究成果は、為替レートの急激な変化の安定化政策やターゲットゾーン制の経済効果などで注目されています。
国際経済学は統計学を用いるため、読解には経済だけでなく比較的高度な数学の知識も必要とします。
そのため、これらの専門書は大学生、大学院生、研究者、経済アナリストなど経済に専門的に関わっている人たちに購読されています。