「財政」とは国や地方自治体などの政府部門による経済活動のことです。
税金(所得税、法人税、消費税、住民税、固定資産税、相続税など)や公債(国債、地方債)などで得たお金は、私たちに「サービス」という形で還元されています。
歴史的にみると、財政学は政府活動に必要な資金を如何にして調達するか?を中心に発展してきました。
しかしながら現代の経済体制は、純粋な資本主義体制から政府部門の役割が拡大した混合経済体制へと移行しています。
そのため現在の「財政学」では、公共的資金調達の手段としての租税や公債のみならず、調達した資金をどのような分野に振り向けるべきか?という歳出の側面にも関心が高まっており、政府の経済活動全般が研究対象に拡大しつつあります。
政府が調達した公共的資金を財源にした経済活動は「資源配分」、「所得再分配」、「経済安定」の3分野に大別されます。
なお、日本十進数分類表において、財政学は以下のように区分されており、これらの専門書は、財政に関わることが多い公務員、経済学部に所属する大学生、大学院生、教職員の多くに購読されています。
財政学の区分
財政学(全般)、財政思想、財政史・事情、財政政策、財務行政、予算、決算、租税、公債・国債、専売、国有財産、地方財政
財政学は専門家だけでなく納税の義務が課せられている国民にとっても関心が高く、昨今の財政事情や時事問題が分かりやすく解説された書籍も頻繁に出版されています。