技術書とは?
技術書とは、理学、工学を中心とした理論、知識、手法などを解説、紹介した専門書の事で、大学以上の学校の教科書、研究者やエンジニアの知識やスキル習得などに利用されます。
技術書の取り扱うジャンルは科学全般のため多岐に渡り、電気、電子、機械、建築、情報、コンピュータなどの工学書に加え、物理、数学、化学なども理学書も含まれ、理論や実験などによって証明された事実や体系化されたノウハウやナレッジ、最新の技術解説といった知的財産が効率よく習得できるように編成されています。
従って、進歩の早い最先端技術をテーマとした技術書でさえも、出版から2、3年は一定の需要が保たれ、また著名な学者が執筆した理工学書については、初版の出版から何十年たった現在でも大学の教科書などで採用され続けています。
技術書が高価買取される理由
技術書はコミックスや雑誌、文芸、文庫、新書といった書籍などと異なり、以下の理由により、価値が損なわれにくい性質を有しています。
- 普遍的な内容をテーマとしているため、価値が損なわれにくい。
- 職業、学業者に一定の需要がある。
- 発行部数が少なく、価格も高い。
技術書で取り扱っている内容は年月の移り変わりに影響が受けにくく、基礎を重視する研究者やエンジニアなどは、古くから出版されていて、実績のあるロングセラーな理工学書を好む傾向があります。
大学の講義で採用されている教科書などは週一回の講義で、半年程度の期間しか使用しないため、新品を購入することにためらう学生も多く、逆に常に知識を取得し続けなければならない研究者やエンジニアにとって技術書は、職業上、必要不可欠なアイテムなので、頻繁に購入する人も少なくありません。
こうした事情が、技術書を高く売りたい、また逆に安く買いたいというニーズを生み、技術書の古本市場においての需要と供給のバランスを成り立たせているのです。
技術書の買取動向
技術書には、取り扱っている分野に加え、解説(パソコンツール、プログラミングなど)、実学(資格など)、学術(理工学など)などのジャンルに分類されます。
技術書の買取価格は、本自体の品質と執筆内容に依存しており、執筆内容の価値の下り方は、ジャンルによって異なってきます。
技術解説関係
IT化社会への発展に伴い、電子、ハードウェア、ソフトウェア関係を専攻する学生やエンジニアを対象とした技術解説本が頻繁に出版されています。
パソコンやツール、プログラミング関係の技術書は、需要は多いのですが、内容が下火になるのも早いので、出版からの年数に伴い技術書としての価値も下がり続け、ほとんど価値を失ってしまうものも珍しくはありません。
技術資格関係
技術系の国家資格取得を目的とした技術書は、就職活動が間近の大学生や若手のエンジニアなどのニーズが高いので、古本市場でも人気を集めています。
ただ、技術資格試験に出題される問題には、トレンドがあるため、過去問題集などは出版から3年も経過すると、ほとんど需要がなくなってしまいます。
理学、工学関係
大学や研究所などに携わる人たちが利用する技術書は、技術を成り立たせる理論や基礎をテーマとしているものが大半で、理工学書は時代の移り変わりに影響を受けにくい性質を備えています。
技術が盛んな日本においては、著名な学者が執筆した技術書は、エンジニアにとってのバイブルとして大事に持っている人も多く、このような技術書は、古本市場でも一定の価値を維持し続け、高値で取引されています。
技術書を高く買い取ってもらうコツ
技術書は定価が高かったこともあり、買取に出すにしても、できるだけ高額で買い取ってもらいたいですよね?
ここでは、技術書を少しでも高く買い取ってもらうためのポイントをいくつか紹介します。
買取業者
技術書の専門的な内容を理解するには、一定の知識や経験が必要とします。
販売実績のデータベースから買取価格を決定している買取店の査定スタッフでは、技術書の希少価値を配慮して査定を行うことが出来ず、二足三文で買取られてしまうことも珍しくはありません。
流通量の多いコミックスや文庫本などを中心に取り扱っている買取店ではなく、技術書を専門に扱っている買取店、業者、サービスを選択するようにしましょう。
買取基準
買取価格は、店舗毎に設けられた査定基準に従って実施した査定によって決められます。
本の使用感、汚れ、出版日からの年数、希少価値など様々な査定項目で決められるので、各店舗の買取基準をしっかり把握した上で買取業者を選択するようにしましょう。
特に最近は、宅配を利用した買取を専門にしている業者が増えていますが、このようなサービスは、買取点数が一定以上であることや、送料などが発生する場合もありますので、買取価格以外の基準もしっかりチェックするようにしましょう。
大半の技術書の宅配、ネット買取業者は、ISBNを利用した事前見積もりに対応しているため、複数の買取業者に見積もりを依頼し、一番高く買い取ってもらえそうなところに依頼するのも一つの選択肢です。
まとめ売り
技術書を専門と取り扱う買取業者は、宅配や訪問といった形でサービスを提供している関係上、買取依頼する技術書の数が多ければ、多いほど、歓迎する傾向があります。
まとめ売りをすることによって既に価値を失ってしまっている技術書を買い取ってもらえる、査定額がアップされる、送料が無料になる、といった特典を利用することができます。
また上下巻、シリーズで出版されているものを揃えて買取を依頼した場合、査定額が上乗せされることも期待できます。
クリーニング
技術書の買取は、取り扱っている内容(技術書名)はもちろん、本の汚れ、使用感、書き込みの有無、破れ、付属品の有無なども査定基準に盛り込まれています。
買取に出す際には、側面に紙やすりをかけ、アルコール除菌のできるウエットティッシュなどで表面を綺麗にすることで、査定で減額されてしまうリスクを回避することができます。
技術書の高価買取ランキング10
参考までに買取店で買取を強化している技術書と買取価格をご紹介します。
1.パターン認識と機械学習(上)
ジャンル | 理工学書(情報工学) |
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出版社 | 丸善出版 |
著者 | C.M.ビショップ、元田 浩 他 |
ISBN | 978-4621061220 |
参考買取価格 | ~3,800円 |
2.ディジタル回路設計とコンピュータアーキテクチャ 第2版
ジャンル | 解説書(プログラミング・開発) |
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出版社 | 翔泳社 |
著者 | DavidMoneyHarris 著、天野英晴 訳 他 |
ISBN | 978-4798147529 |
参考買取価格 | ~2,800円 |
3.Pythonスクレイピングの基本と実践 データサイエンティストのためのWebデータ収集術
https://book.impress.co.jp/books/1118101058
ジャンル | 解説書(人工知能・機械学習) |
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出版社 | インプレス |
著者 | Seppe vanden Broucke 著 |
ISBN | 978-4295005285 |
参考買取価格 | ~1,700円 |
4.深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト
ジャンル | 実学書(資格) |
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出版社 | 翔泳社 |
著者 | 浅川伸一 他 |
ISBN | 978-4798157559 |
参考買取価格 | ~1,400円 |
5.組織設計事務所が挑む 都市と建築の提案-久米設計のプロジェクト
ジャンル | 建築工学(都市建築) |
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出版社 | 日経BP社 |
著者 | 久米設計【著】/日経アーキテクチュア【企画・編集協力】 |
ISBN | 978-4822256531 |
参考買取価格 | ~1,400円 |
6.音声認識
ジャンル | 解説書(機械学習) |
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出版社 | 講談社 |
著者 | 篠田 浩一 著 |
ISBN | 978-4061529274 |
参考買取価格 | ~1,100円 |
7.メカ屋のための脳科学入門-脳をリバースエンジニアリングする-
ジャンル | 工学書(神経高額) |
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出版社 | 日刊工業新聞社 |
著者 | 高橋 宏知 著 |
ISBN | 978-4526075360 |
参考買取価格 | ~930円 |
8.Microsoft Office Specialist Microsoft Excel 2016 対策テキスト&問題集
ジャンル | 実学書(資格) |
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出版社 | FOM出版 |
ISBN | 978-4865103175 |
参考買取価格 | ~850円 |
9.ファインマン物理学I
ジャンル | 理学書(物理) |
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出版社 | 岩波書店 |
著者 | 坪井 忠二 訳 |
ISBN | 978-4000077118 |
参考買取価格 | ~500円 |
10.新版 図解マイクロコンピュータZ-80の使い方
ジャンル | 解説書(コンピュータ) |
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出版社 | オーム社 |
著者 | 横田英一 |
ISBN | 978-4274077593 |
参考買取価格 | ~300円 |
まとめ
技術書が古本市場において、高額で取引されている事情をご理解頂けましたでしょうか?
出版から間もない技術書は、定価の50%以上で買い取ってもらえるケースはめずらしくもなく、また古いものでも一定の価値を維持し続ける性質が技術書には潜在しています。
学生の頃に使用した技術書や既に読み終えてしまった技術書等の対処にお悩みであれば、技術書を専門に取り扱うネット買取サービスを利用されることをお勧めいたします。