物理学は難しい?読みやすい名著で物理学の世界をのぞいてみませんか?
物理学とは
物理学とは理系に分類される数学や科学、医学などの学問は、主に「物」を対象とする学問といえます。基本的には人間関係や社会構造、経済、文化、芸術など、人間の活動が研究の中心になる学問を文系と含むことが多いと考えることができます。自然科学のうちのひとつの分野としてあります。
古代ギリシアの自然学にその原点があるといわれ、天体現象から生物現象までを含む幅広い概念とされていました。19世紀頃から、物理の現象のみを追求するものとして自然哲学から独立した意味を持つようになりました。
物理学の古典的な研究分野は、物体の運動について、光と色彩、音響、電気と磁気、熱、波動、天体の諸現象(物理現象)が主です。
物理学は化学や生物学などの他の自然科学に比べて、特に数学との親和性が非常に強いことが特徴です。物理学では、理論やモデルを数式に表すことが多く、これは、言葉では表現が難しく、正確さに欠けるためです。数学で表現することで、複雑なモデルを正確、且つ簡潔に表現することが可能となります。
物理学は特に化学と密接に関連する分野が多く、物理学的な手法を用いる分野として物理化学という分野があります。
生物学においても遺伝子レベルでの解析や進化の物理的考察を行う分子生物学などもあります。地球科学においても地球を物理的な手法を用いて研究する地球物理学があり、地震学、気象学、海洋物理学、地球電磁気学は地球物理学の代表的な分野といえます。
このように物理学はさまざまな分野の学問との繋がりが非常に濃く、日々の生活と切り離せないものとなっているのです。
文系とは
理系が物を対象にする学問に対し、文系は分類される文学や歴史学、心理学などの学問は、基本的に「人」を対象としています。人間関係や社会構造、経済、文化、芸術などの人間の活動が研究の中心になる学問も文系に含まれることが多いです。
文系は、国語、地歴・公民、数学、理科基礎、英語の5教科をまんべんなく学ぶことになります。学部でいうと法学部、経済学部、文学部、教育学部、外国語学部などが文系にあたります。
物理学と文系の関係
物理学はさまざまな学問と重要な関係がみられます。じつは文系の学問とも関係があるのです。今日、物理学は自然科学のみならず人文科学や社会科学、心理学も精神物理学を通じて物理学と関係していると考えられています。
中学校、高等学校にでは教科としての物理は教育学と密接に関係していて、経済現象を物理的に解明する経済物理学といわれる分野となります。このように理系の物理学とはいっても、文系とも関りがあることがわかります。
文系でも読んでおきたい物理学の名著10選
物理学ときくと、難しそうなイメージをもったり、苦手意識を感じてしまうひともいるかもしれません。しかし初心者や中学生でもわかるように読みやすくされた書籍なども多くあります。ここでは文系でも読んでおきたい物理学の名著10選を紹介します。
ご冗談でしょう、ファインマンさんリチャード・P・ファイマン
ノーベル賞を取った、リチャード・P・ファインマン自身のエピソードをまとめた1冊となっています。天才であり、偉い物理学者でありながら童心を失わなかったファインマンのエピソードを楽しんで読むことができます。
「相対性理論」を楽しむ本 よくわかるアインシュタインの不思議な世界佐藤 勝彦
アインシュタインの相対性理論を数式をできるだけ使わず、イラストや図解を多用することで、スラスラと理解できる入門書となっています。全体を10章に分け、アインシュタインの生涯から、遅れる時間の不思議、双子のパラドックスなどをテーマごとに解説しています。楽しく読み進むだけで理解できるように構成された画期的な一冊。
物理学とは何だろうか朝永 振一郎
現代文明を築きあげた基礎科学の一つである物理学という学問は、いつ、だれが、どのようにして考え出したものなのか、物理学の発見に至るプロセスが強調されているのが特徴の書籍です。十六世紀から現代まで、すぐれた頭脳の中に芽生えた物理学的思考の原型を探り、その曲折と飛躍のみちすじを明らかにします。ケプラーから産業革命期における熱学の完成までを取り上げています。
大栗先生の超弦理論入門大栗 博司
私たちは「どこ」に存在しているのか? 物質の基本は「点」ではなく「ひも」とする超弦理論についての書籍です。ニュートンの力学、アインシュタインの相対性理論に続く時空概念の「第三の革命」といわれる、現代物理学における究極のテーマについて説明が書かれています。
「量子論」を楽しむ本 ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる!佐藤 勝彦
半導体チップの中を支配している法則が量子論の一番身近な例といえます。素粒子などのミクロの世界に適用されるもので、人などの遺伝子など生物の構造や進化、そしてマクロの極限である宇宙の創生までを解明するとされています。量子論のポイントが一目で理解できるように、図やイラストを多数使って初心者向けにわかりやすく解説した入門書です。
一生モノの物理学 文系でもわかるビジネスに効く教養鎌田 浩毅/米田 誠
物理が苦手」な人のための物理の本”を制作しました。家電が動くのも、飛行機が飛ぶのも病気を発見できるのも、部屋の明かりがともるのもすべて根底には物理学が存在しています。それらを京大名誉教授と関西大手予備校(研伸館講師)のプロがタッグを組み、日常の中にある技術に活用されている物理の世界をわかりやすくお伝えします!
部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話ヴェルナーハイゼンベルク
本書は量子力学建設期の巨人、ハイゼンベルクによる「Der Teil und das Ganze」(1969) の邦訳となっていて、内容は自伝です。本書では物語と対話によって物理学の巨人たちの教えが書かれています。
文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る松原 隆彦
日本の宇宙論、物理学の第1人者が解き明かす、新しい世界の見方を感じることができます。最先端の物理学を誰でも分かるように解き明かします。量子論によって人生が変わるといった驚きの内容にも注目です。
カラー入門 基礎から学ぶ物理学北林 照幸/藤城 武彦/滝内 賢一
基礎的なポイントから物理学を学ぶことを目的とした一冊です。高校生〜大学1年生程度の物理学の知識を身に着けたい人向けといえる内容です。一般的な教科書では網羅できていないような詳しい内容もわかりやすく書かれています。
目に見えないもの湯川 秀樹
日本初のノーベル賞に輝く湯川博士の名著です。「中間子」を発見し素粒子物理学を大きく前進させました。現代物理学の物質観、自然科学的なものの見方、考え方などをだれにもわかる言葉で説明しています。
まとめ
文系だから物理はわからない、そんなことはありません。まだ自分が知らない世界への一歩として読みやすい本から始めてみましょう。物理学の世界や物理学者を書籍で楽しんみてはどうでしょうか。